問3

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「いいい、いいんですか!?」 「うん、じゃあ明日も来るわー」 「ありがとうございます…!」 「じゃ」と短く言って、さっさと教室から出ていった先生の背中を見送って、喜びを噛みしめる。 やった…明日も先生と話が出来る…! 浮足立つってこういうこと? そう思いながら、私は帰途に着いた。 翌日の放課後。 先生を待ち、教室で数学のワークに取り組む。 と。 「夏乃ちゃん」 「ん?」 呼ばれた方を向くと、そこには。 「恵理ちゃん…」 恵理ちゃんが、その友達と一緒に立ってこちらを見ていた。 「…なんかあった?」 「うん…とね?」 こちらから声を掛ければ、なんだか言いにくそうにしながらも私の様子を窺っている。 「…今日、ここに古賀先生、来る?」 「……」 何で知ってるんだろう。 そして起きる、不測の事態。 「来るんだったら…、ワタシも一緒に残っていいかな…?」
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