278人が本棚に入れています
本棚に追加
「今ね、48ページの問12やってるんだけど」
「は、はいッ!すいません…」
火照る顔をうつむいて隠しながら、急いで教科書を開く。
「ん、わかんなかったら言ってね」
それだけ言うと、古賀先生はほかの生徒の様子を見に行ってしまった。
うわ…。
古賀先生と初めて話した…。
顔の熱がなかなか引かない。
指摘されたことが恥ずかしかったから?
カッコイイ先生を間近で見れたから?
なんだか心臓もドキドキしてきた。
落ち着け、落ち着け自分。
冷え性でいつも冷えている手で、頬を押さえる。
まさかこんな時に役立つだなんて。
はぁ、やっぱイケメンの破壊力はハンパないわ。
火照る頬を手で冷やしながら、私は問12との格闘を開始した。
最初のコメントを投稿しよう!