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「あ、おいしー。いい糖分補給になったー」
アツアツの今川焼が、数学で疲れた体に染みる。
「よかったよかった!何個か置いていくから」
そう言うと、亜紀はルーズリーフを出してその上に今川焼を3個置いた。
「いいよこんなに…!お金払う…!」
「大丈夫、あたしの奢り!勉強頑張れよ!」
ニカッと笑う亜紀につられて私も笑ってしまった。
さっきまでの憂鬱な気分も少し改善したみたい。
「ありがと…。亜紀も頑張ってね」
「おうよ、これから家帰ってやる!」
紙袋を抱えた亜紀は、スクバを担いで教室から出ていった。
「…」
一体いくつ今川焼買ったんだろう…。
ふとどうでもいい疑問が浮かんだが、亜紀のことだからかなりの数買い込んでるんだろうと自己完結。
と。
「なんかめっちゃいい匂いするー」
教室の後ろのドアが開いて、古賀先生が顔を出した。
ツタン、ツタンと足音を立てながらこちらに向かってくる。
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