問3

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点数の欄。 今まで見たこともないくらいのいい点数。 嘘、嘘! やった!とかじゃ表せないくらいの喜び。 先生に少しは恩返し的なことが出来たんじゃない…? ほくほくした気持ちで席に戻り、答えを見直していると。 「…?」 テストと解答とで、明らかにおかしい所がある。 何だろう、これ。 よくわからないけどモヤモヤする…。 そのうちに先生のテスト解説が始まった。 この問題を取り上げてくれるかと思ったけど、時間が無かったのかスルーされてしまった。 ちょっと…スルーしないでよ…! 内心毒づきつつ、解説の要点と思われるところをメモしていく。 今回の授業は解説だけで時間がきてしまい、少し早く終わることになった。 「早いけど終わりましょう」 先生の声に合わせて号令がかかる。 終わって先生が帰ろうとしている時、その時だった。 「先生」 私の体が勝手に動いた。
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