人生最高の失恋

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「…たぶん」 「ん?何?」 小声で話始めた私の顔を覗き込む金森くん。 「金森くんの胸、借りると思う」 視線だけ金森くんに向ければ。 「オッケ、待ってる!」 と不吉なことを言われた。 99.99%借りなきゃいけない結末が待ってると思うよ。 でも。 残りの0.01%に賭けようと決めた。 「さ、探して来てみる…!」 「うんうん、その意気だ!!担任来たら上手いこと言っとくから」 金森くんの声に背中を押されて教室から出る。 もう私を邪魔するものなんて無いから。 はやる気持ちを抑えて校内を歩き回る。 先生がいるのなんて、職員室しかないと思うけど。 行って窓から先生の席を覗いたら、そこに先生の姿はなかった。 どこなんだろう…。 早く見つけたい。 出来ることなら見つからないでほしい。 二つの気持ちが行ったり来たりする。
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