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「あ、夏乃電車大丈夫?」
「うん、そろそろ帰るわ」
「りょーかーい」
「亜紀は?」
「んー?もう少しやってから帰るー」
「そっか」
電車通学の私と自転車通学の亜紀。
電車時間がある私はどうしても時間に縛られてしまう。
「じゃあね」
「うん、ばいばーい」
亜紀と別れて駅に向かう道を急ぐ。
田舎だから、電車を1本逃すと次がなかなか来ないのだ。
家に帰ってワークを開く。
基礎的な内容のA問題と、発展的な内容のB問題。
避け気味だったB問題に手をつけようかな。
教科書を横に置いて、ワークの白紙を埋めていく。
と。
「ん?」
ピタ、と手が止まる。
なんだろう、見たこともない方程式だ。
教科書にも解き方は載ってないし、答えを見てもいまいちよくわからない。
「……」
ふと、頭に浮かんだ古賀先生の顔。
あぁ、そうだ。
「明日、先生に訊いてみようかな」
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