エピローグ

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「…嬉しいね、やっぱり」 「は!?」 カッカしている私とは対照的に、クスクスと笑いだす先生。 「あん時も嬉しかったけど…やっぱり改めてそう言われると、嬉しいね」 どうやら3年前の告白のことを言っているようだ。 身体が一気に熱くなって、汗が噴き出る。 「ねぇ。今も俺への想い、断ち切れない?」 試すような先生の声音に、カッと顔が熱くなる。 髪が顔を隠してくれて良かった。 「だから…っ、断ち切れてないって言ってるじゃないですか…!」 気付けば周りに人はいなくなっていた。 親の迎えはまだなんだろうか…。 「断ち切れてなかったら…、今日の夜、空いてます?」 「は?」 突然、先生は。 私の今晩の予定を尋ねてきた。 「は、えと、空いてますけど…」 意味もわからず、頭でスケジュール帳を開く。 うん、亜紀と会うのは明後日の夜だし…。 「そしたらあの…、一緒にどこか行きませんか」 「え…」
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