問1

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思わない、思えない。 心臓の音がやけにゆっくりと、大きく聞こえる。 頭がグラグラする。 歩いてるんだろうか、止まっているんだろうか。 衝撃は、予想外に大きかったらしい。 観客席用として用意されているテントの中から、先生が腕を組みながらこちらを見ている。 でもその目に、私は映ってないんだろう…。 しゃべったこと、ほとんどないし。 担任でも、副担任でもない。 ただの教科担当と生徒。 私たちの間には、まんがのような展開はないのだ。 休憩時間。 先生の元に、わらわらと人が集まっていた。 スマホなどを向けている人もいる。 と。 「夏乃~!」 「亜紀…どうしたの?」 息を切らして走ってくる亜紀。その手にはスマホが握られている。 「見てコレ!可愛くない!?」 そう言って亜紀は私にスマホの画面を向ける。 そこには。 「ッ…」
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