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私は物凄い勢いで先生を振り返る。
「な、ななななな何言って…」
「さーて、続き続きっと!」
先生はニヤリ、と笑って体勢を元に戻す。
コイツ…っ!なんか仕返ししてやりたい。
その時、ふと目に入った問題集の“模試”の文字。
そうだ、ちょっと困らせてやろう。
「先生」
「何?」
先生が顔を上げる。
「先生、もし模試でいい点取ったら、なんかご褒美下さい」
「は?」
突然の言葉に、先生は目を見開いてポカンとしている。動揺してる。
勝った!
でも。
「うーん、ちょっと無理だなぁ」
先生は顔を歪めてそう言った。
当たり前だ、教師は平等でなくてはならないんだから。この頼みは断らざるを得ないだろう。
けど、本当は「いいよ」と言ってくれるかもしれない、と期待していたんだ。
やっぱり私、欲張りになってる。
「ははは、ですよねー…」
やば、恥ずかしい。涙出てきそう。
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