問2

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「…」 先生は急に黙って、真顔で私を見下ろした。 なんだかいたたまれない空気になってしまった…。 と。 「さぁ…どうだろうねぇ」 「は?」 口元に拳を当て、先生は思案の体勢になる。 「どうだろうねって…どういうことですか」 曖昧な返事に耐えられず、先生に詰め寄る。 「だって…結果返ってくるの、来月以降じゃん?」 「は?」 なんだって? 来月以降!? 今は7月の中旬だから…夏休み明け!? 予想以上の遠い未来に、私は気を失いそうになった。 「そそそ、そうですか…」 では、また来週。 沈み込んだ気持ちを無理やり浮上させて先生に別れを告げ、その場を後にする。 ていうか私、何ご褒美に執着してるんだろう。 よく考えればもらえるわけないじゃんか。 先生たちは皆に平等なんだって。 欲張っちゃいけないって…。 「ちょっと待った」
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