問2

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「…で、そこはイコール入るかな?」 「そっか…こうですか?」 「そうそう」 暇だ。 人間、どうして暇になると何かを弄りたくなるんだろう? あー、暇。 隣で先生と恵理ちゃんが話しているのを聞きながら、私はシャーペンをクルクルと回していた。 え? どうしてこんなことになってるかって? それは数十分前に遡るーーー…。 「と、…取り持つ?」 「そう、お願いっ」 恵理ちゃんは顔の前で手を合わせた。 「あの…あたしね、古賀先生が好きなの」 「…、…」 頭を見えない鈍器で殴られた。 わかってはいたけど、本人の口から告げられると、その衝撃は大きい。 「そ、そうなんだぁ~」 私、笑えてるかな?変な顔してないかな? そんな私に、恵理ちゃんはさらなる衝撃を与える。 「それでね…こんなこと夏乃ちゃんにしか頼めないの。お願い、古賀先生と私の仲を取り持って欲しいの!」
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