問1

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数学が週6時間って、この学校おかしいんじゃないの。収まってないよ。 そんな話題で新しく出来た友人と会話が出来るようになった頃。 ようやく学校も落ち着いてきて、通常授業が始まった。 古賀先生かぁ。 どんな先生なんだろう。 期待に胸を膨らませ、先生が来るのを待つ。 ガラ。 学校特有の引き戸が開いて、その古賀先生とやらが顔を出す。 小麦色の肌に切れ長の瞳。 精悍というよりは端整な顔立ち。 黒ぶちのメガネに黒いセーター、黒いスーツ。 身長は175㎝といったところか。 かなりの細身で、その中でも腰がめちゃくちゃ細い。 やたら軋む教壇に上り、教卓の前に立つ。 「はい、始めましょう」 クラス長に向けられた声。 低い、柔らかな声。 「キリーツ」 クラス長に合わせて挨拶して、着席。 うん、カッコいい…のかな?
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