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高校の夏休みは1ヶ月。
鬼のような量の課題。
それだけで夏休みが終わってしまった。
「有り得ない、まじで有り得ない」
夏休み後最初のお昼、亜紀はそう連呼していた。
「終わるはずがないんだけど、まじ有り得ない!!折角夏乃と遊べると思ったのに!部活も毎日あるし!ほんっとに有り得ない」
「私も亜紀と遊びたかった…」
あんなに遊ぼうねと約束していたのに、ちっとも亜紀と遊べないまま夏休みは終わりを告げた。
あの補習期間以外で、恵理ちゃんと話はしていない。
先生に質問に行こうと言われることも無くなった。
「そういえば…、夏乃もうすぐ誕生日でしょ?」
「あぁ…そうだった」
「ちょっと、自分の誕生日くらい覚えてなさいよ」
そう、8月は私の誕生日がある。名前の通り、夏生まれなのだ。
と言っても31日生まれという微妙な時なんだけど。
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