問2

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「だから、店番。いいよ?」 「いいの!?」 再び驚いたように目を見開き、腰を屈めて私に顔を近づける金森くん。 どんだけ私が断ると思ってたんだろう…。 「そっかそっか、ありがとう!!」 金森くんは私の手をガシッと掴むと、上下にブンブン振り始めた。 「え?あ、あぁ…いいよ」 なぜこんなに手を振られてるんだか…。 「じゃあ午前中お願いするわ!湯島にも頼んどくからさ!」 「う、うん。わかった…」 そう言って金森くんは鼻歌を歌いながらどこかへ行ってしまった。 嵐のようだった…。 うーん、接客って苦手だけど、まぁ亜紀もやるみたいだし、大丈夫かな。 もしかしたら先生も来てくれるかもしれないし…なんて。 ちょっと期待し過ぎかな? 着々と文化祭の準備は進んで、教室もだんだんそれっぽくなってきた。 文化祭前日は午後からの授業は無くて、クラス全員で下校時間ギリギリまで準備した。
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