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「あは、ありがとう」
褒められ慣れていない私は、金森くんの言葉をぼんやりと流す。
「お世辞とかじゃねぇよ?マジだかんね」
ニカッと笑顔を浮かべる金森くん。
やっぱり結構チャラ男かもしれない。
「じゃ、もう少しだけ頑張って」
「うん、そっちも」
再び客寄せに行こうとする金森くんたちを見送って、私はまたクーラーボックスの前に立つ。
そっか、もうそんな時間か…。
腕時計を見れば、あと数十分で午前中は終わりだ。
と。
「お、アイス。いいねぇ」
アイスボックスを覗き込む人影。
「あ、どうぞ、見ていってください」
顔を見せたのはこのクラス担当の英語教師。
「じゃあ1つもらえる?」
「どうも、ありがとうございますー」
小銭を渡されながら、ふと思った。
「あの、先生方も文化祭回るんですか?」
「え?あぁ…」
お釣りを手渡しつつ、その先生に聞く。
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