問1

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それにしてもあの男の子、よくしゃべんなー。 見た目すっげーチャラいなー、髪型とかすっげーチャラい…。 それから会話は途切れて、粛々と授業が続けられた。 ここはさすが進学校と言わざるを得ない。 先生の授業は確かに分かりやすかった。 「ね!古賀先生ってめっちゃ可愛いよねぇ!」 昼休み。 後ろの席のよしみで仲良くなった湯島亜紀と共に弁当を囲む中、亜紀が目をキラキラさせながらそう言った。 「可愛い…の?どこら辺が?」 「可愛いじゃん!?顔とか仕草とか!!」 「ふーん…」 「…何、その、興味のなさそうな返事」 「きょ、興味がないわけじゃあないけどさ…」 顔…、可愛いのか? 古賀先生の顔を頭に思い浮かべてみるけど、可愛いとは思えない。 …亜紀はどうやら例の中学校時代の友人と感覚が似ているようだ。
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