問3

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最近気付いたことだけど、先生はこうやって個別に聞きに行くと、話し言葉が少し崩れる。 他の人でもそうなんだろうと思うけど、何となく特別な気がして嬉しくなる。 と。 「あ、古賀先生こんなとこにいた!ちょっといいですか?」 頭上から声が聞こえて、見上げると学ランを着た男子生徒が立っていた。 「…と思ったけど、お取込み中ですか?じゃあいいですわ!」 けど、私の様子を見てか、その男子生徒は帰ろうとしてしまう。 「や、待ってくださ…」 「大丈夫だよ。向井さん、ちょっと待っててくれる?」 引き留めようとした私の声を遮って、先生が彼を引き留める。 少し離れて会話をしている二人の姿を見つめながら、先生がさっきまで書いてくれていたものを自分のルーズリーフに書き写す。 「別に写さなくていいよ?あげるから」 「へ?」 再び頭上から声が降って来て、顔を上げる。 「いやーごめんね?3年生だから邪険にできなくて」 先生が私の隣にしゃがみ込む。
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