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さっきの3年生に影響されたっていうわけじゃないと思うけど。
「私、理系に進めますか?」
「あぁ、進路?」
目前に迫った進路選択。
大学進学のため、私たちは理系か文系に分かれる。
私は理系に行こうとしていたけど、なんとなく心配になって先生に聞いてみた。
「向井さんって理系目指してるんだっけ?」
「あ、一応」
「そっか…」
考え込むような素振りを見せる先生。
心配になりつつも、先生を見つめる。
「うん、大丈夫なんじゃない?」
「ホントですか?」
「ホントだよ」
クスクスと、先生の笑い声が静かな空間に響き渡る。
「だって向井さん、テストで60点以下になったことないでしょ?」
「え?」
先生の言葉に耳を疑う。
もちろん、疑うにもっともな理由が私にはある。
「あるんですけど…何回も…」
「え?そうだっけ?」
「そうですよ!だって先生、私の点数見て笑ったじゃないですか!」
「えぇ!?そんなこと、あったっけ!?」
「ありましたよ!!」
小声で、ちょっとした口論が発生。
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