1stマーケティング

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「蝶く~ん。それはちょっと~。」 クネクネしながら蝶野の前の男は言う。 「そこをなんとか頼むよ、モロミン。知ってるでしょ、タイムマーケティング。気にならないの?」 諸見里力哉【もろみざとりきや】 理系大学3年生 20歳 使用端末GALAXY、iPhone5se 「わかるよ?気になる気持ちはすごくわかる。でもね、あれに首を突っ込んだら最後よ。悪いこと言わないから、託にも諦めてもらいなさいよ。」 「同じ小学校からの誼(よしみ)でさ、お願い!」 蝶野が両手を合わせて深く頭を下げる。 「イケメンに頭下げられたら断れないじゃないのよ。」 その一言で蝶野が顔を上げる。 満面の笑みだった。 「それよ。その笑顔。ずるいわよ。もう!まったくしょうがないわね。投獄覚悟でやってあげましょう。」 蝶野は床に手を付けて感謝した。
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