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「ふぃ~、ミク~、上がったぞ……ってなんだ、寝ちまったのか」
ケイはそっと毛布をかけ、手作りの馬車をみる
「あれ、ここは確か失敗して直そうとしたところだ……ミクか、ありがとな」
ミクの頭を撫で、もう少しと意気込み制作に取りかかった
次の日…
「う、うぅん、うん?」
ミクは目を擦りながら起きると横でケイが寝ていた
「あら、ケイ寝てるの?んじゃもっふもっふ!」
ミクがケイの頭をもふもふしていると、倉庫の扉が開き、誰かが入ってきた
「おいお嬢ちゃん、この倉庫は頂くぜぇ!おい、野郎ども!ここを制圧しろ!」
「んや、やめようぜぇぇい、アニキィィ、この子達が可哀想だぜぇぇい!」
「うるせぇ!キモい!さっさと取りかかれ!」
『へい!』
こいつらは最近有名になってきているダルダルン族の山賊だ
「ちょっとちょっと!あんたらどこに入ってきてんのよ!危ないわよ!」
「はぁん?お嬢ちゃん、そいつぁ自分のこと言ってんのかい?あひゃひゃひゃ!」
「違うわ!私はあなたたちのことを思って「だぁぁうるさい!黙らないと殺すぞぉ!」プツンッ……あらそう、じゃああなたたちはおしまいね、ケイ?あなたの馬車が壊されそうよ!!」
するとケイからものすごい殺気が溢れだし、右手のアザが光り出した
「……なんだと?俺が毎日毎日睡眠時間を削ってまで作り上げたこの馬車をだと?……てかよ、てめぇら誰だぁぁぁぁ!!!!!!開け絶望の扉!無限の死"インフィニティ・オブ・ザ・デッド"!!」
すると山賊たちの足場から黒い手が伸び絡まり、山賊たちを引きずりこんだ
「うわぁぁ!なんだこれ!ぬ、抜け出せない!うわ、助け、うわぁぁポチャンッ」
「ふん、わりぃな、確かに勇者に選ばれたかもしんねぇが俺は闇の魔法も使えるんでな、それが禁術でもな…」
「んな、なんだお前はぁ!お、俺はダルダルン族のさんぞ「そんなやつ知るかぁぁぁ!シャイニング・キャノン!ドォーンッ!」
山賊は星の彼方に消えケイはミクに駆け寄る
「ミク!怪我はないか?」
「大丈夫よ、それより馬車の車輪が少し削れちゃったわ」
「それより!?バカ野郎!馬車なんかよりお前のほうが大事だ!自分を大事にしろ!」
ケイはミクを少しきつく抱き締めた
「あ、あ、だ、ダメよ!そんなにしたら、鼻血が!あぁ!でももうちょっとこのままで……ついでにもっふもっふ!ブゥッ!」
「お、おい!鼻血!」
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