トランス

3/4
前へ
/113ページ
次へ
鞠野はそれ以上何も言わなかった わたしも問い返さなかった 何かあれば、鞠野から言うと思ってたから それからわたしと鞠野は少しずつ話すようになった 鞠野は洋楽が好きで わたしはその話を流してた だって何を言ってるのか分かんなかったから それでも鞠野といるのは苦痛じゃなかった 変な安心があった それに鞠野はすごいやつだったから ずっと 目眩がするくらいの 果てしない、長い時間が続いてるのに 離れるなんて思いもしなかったから 考えると悲しかったから
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加