その色は桃色と灰色と

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でも、あれが起こらなかったら あんなに仲良くならなかったと思う ―――3年生中頃 それは女子たちの嫉妬がまじった陰口だった わたしは実際聞いてないけど、ハルが聞いたらしい その噂はあまりにも適当で 勝手な想像によってつくられたものだった けれどわたしのあの態度に疑問を持った人は少なくないだろうなあ、と思った 噂はわたしの男関係で 女子の間では わたしが神崎が好きだとか 椎名が好きだとか 鞠野が好きだとか という勝手な噂だった 特に神崎に対しての噂が根強く、それで初めて神崎との大喧嘩をした 今まで何回か神崎と小さな喧嘩はしてきたけど あんなに大きなことは後にも先にももうないと思う
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