3.見付かる少年

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   × × × × × 雲も無く、月からの光が木々の隙間からこぼれる場所。 そのわずかな光がそこに咲く色とりどりの花々を夜間ながら美しく魅せていた。 そこ、ユーが生まれた場所でとある人物が誰かと連絡を取っていた。 「――えぇ、ポイント27では既に何の反応も得られません」 『そうか……、ではやはり孵化してしまったのだろう』 「どうされますか?」 『どうするもこうするもない。迅速に発見し捕獲、又は抹消だ』 「了解」 電話を切るとその人物は疲れたように溜め息をつく。 「めんどくさいことになっちゃったなぁー」 その言葉とは裏腹にその人物の顔色はそこまで悪くない。何かしらの手掛かりは掴んでいるようだった。 「まぁ、さっさと終わらせてさっさと帰っちゃいましょう」 そう呟くと、その人物は踵を返しその場から離れていく。緩やかな歩調で暗闇の中へと消えていくのだった。
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