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「あれ、ユーは下で一緒にご飯食べないのか?」
昨日押し入れから引っ張りだした絵本を広げるユーに、そう声をかける。
「うん、ご飯はもう食べたよ!」
なんと、まさかと思い時計を見てみたがまだ7時だ。
「今日は早く起きたのか?」
「んー、早かった!」
やはり子供は元気なのだろう、とりあえず俺は下にご飯を食べに行った。
「おはよう、菜幸」
「あらおはよう、今日も無事に起きたのね」
いやそんなに寝坊ばっかりしてねぇよと思いつつ、ご飯を食べ始める。
――ピンポーン――
「はーい」
母さんが玄関に向かっていく。
誰だろう?こんな朝っぱらから。 友助か?いや、家の方角が違うからわざわざここまで来る理由が無い。
考えていると母さんがドタバタとこちらに走ってきた。
「ゆ、優太、お友達よ」
お友達?家に迎えに来る程の友達なんて心当たりが無い。 母さんも妙に慌ててるし。
とりあえず玄関の方まで行ってみると理由が分かった。
「こんにちは、優太さん」
……美しい銀髪の女性が微笑みながら立っていたのだから。
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