3.見付かる少年

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「まぁ、積極的な子なんだろう」 菜幸は納得のいかないような顔をしているが、俺にも分からないんだから仕方ない。 「まぁそれはいいとして、昨日も思ったんだけどあの子の髪……」 「……偶然だろ」 菜幸も当然気になったようだが、それこそ俺には分からない。 会って1日の人に「あなた実は繭から生まれませんでした?」なんて聞こうものなら、精神病院を紹介されるだろう。 「まぁ、そうね」 これ以上聞いても意味が無いと思ったからか引き下がる。    × × × × × 「よし、用意も出来たし学校に行こうか」 荷物を持ち、今日は白石さんも一緒に玄関で靴を履いていると、二階からユーが降りてきた。 「パパもう行くの?」 「あぁ、今日もバーバとお留守番頼んだぞ」 「ユー分かった!」 母さんは遠い目をしていたが、それよりも白石さん。 白石さんの表情がほんの一瞬だけ……無表情になったのが気になった。 「かわいいお子さんですね」 すぐに元の微笑みに戻ると、そう言った。 「あ、あぁ、親戚の子供を少し預かってるんだ」 「親戚の子供にパパと呼ばれてるんですか?」 菜幸が頭を押さえている。分かってるよ!ちょっと誤魔化しかたが適当すぎたって。
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