3.見付かる少年

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あぁ言ったね、確かに言ったよ、でも何かこう……違うじゃん!? 菜幸からの視線はより厳しくなるし、白石さんは顔を手で覆ってさめざめと……あれ?何かこの子微妙に笑ってない!? そんな状況で後ろから足音が聞こえてくる。恐らく友助だろう、あぁ助かったあいつなら仲裁を…… 「おーい優太……見なかったことにしよう」 Uターンしやがった。 「おいコラ、学校はこっちだぞ」 「ハハハ、俺のポリシーは君子危うきに近寄らずなんでね」 そう言って奴は別の道へと走り去っていった。今度あいつの水筒にタバスコを入れておいてやる。 さて、どうしよう。いやでも正直に話しても誤解が生まれそうだし…… 「そもそも私と坂石さんの話ですからあなたは関係ないんじゃないですか?」 「それは……そう、だけど」 おぉ、菜幸が言い負かされた。というか、初めの印象より白石さんが遥かに黒い。 それっきり菜幸も話さないようになり、雰囲気は最悪のまま学校にたどり着いた。
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