3.見付かる少年

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   × × × × × 案ずるまでもなく、昼休みにはいつも通りの菜幸に戻っていた。 屋上に着くと既に友助は座っていた。何故か楽しそうな顔をして。 「これから話すことはそんなに面白いのか?」 俺達も座り、弁当箱を開けながらそう聞く。 「まぁとりあえずこのプリントを見てくれ」 「斉藤君は昼ご飯食べないの?」 「俺はいつも通りパパッとね」 友助はいつもカロリーメイトとかで済ましている。少食らしい。 とりあえずプリントを受け取り目を通す。 「……北欧神話?」 どこぞの国の神さまのお話が書いてある。でも全然聞いたことが無いし、多分マイナーな伝承なのだろう。 「こっちは日本のね」 菜幸のプリントにも神話が書かれているらしい。 知らない名前の神さまだし、特にストーリーが面白いわけでもない。とある神さまが化け物を倒すだけだ、ただ…… 「この化け物は繭から生まれたらしいな」 「こっちは神さまが繭から生まれてるわ」 もしかしてこの本やらプリントやらには 「全部繭に関する神話が書かれているのか?」
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