3.見付かる少年

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……だが、遠目から見ても商店街の様子はおかしかった。 「パパ、お人いないよ?」 そう、どう見ても商店街には人が一人もいなかった。それどころか今までも誰ともすれ違わず、車すら通った記憶が無い。 「これは……、おかしいよな」 人が集まるだろうから商店街に向かったのだ、その商店街に人がいない、近づいていくとシャッターすら全て閉まっている事が分かる。 これはどう考えても異常だ。 空は既に赤く染まっている。 「ユー、ごめん今日はお店やってないみたいだ、帰ろう」 「えー」 不満げなユーの声を聞き流し、手を引き振り返る。 人がいた、考え過ぎだったのだろうか、いや違う。 「あら、偶然ですね」 本当は分かってた、あそこまで露骨な態度をとられたら気付かない方が難しい。 ふと友助の言葉を思い出す。 ――危険な可能性もあるってことを忘れないでくれ―― 夕焼けの太陽を背景に……その銀髪は不気味な程に美しく輝いていた。
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