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愛理side
｢あれは……理事長先生？｣
スタートしてからはや５時間と半分。未だにカードは見つからず、辺りをキョロキョロしながら探していましたら100ｍ程先にポツンと理事長先生がいました。
｢えっ!なんでこんなとこに？｣
｢何ででしょうね……？｣
私のすぐ近くでさがしていた可憐と鈴も少しだけ驚いたような声をだしていました。
｢………あれって｣
｢どうしましたの？可憐｣
｢あの左手に持ってるのって…!!｣
何かに気付いたように可憐が理事長先生の方へ駆け出しましたわ。
｢｢しまった!?｣｣
私と鈴も気付きコンマ一秒遅れで駆け出しましたわ。
｢｢｢うぉぉぉぉぉぉ!!!｣｣｣
正直とても女の子とは思えないぐらいはしたない叫び声でしたが、今はそんなことは気にしていられませんわ!!
｢｢｢理事長(先生)!!!｣｣｣
｢……え゛っ!?｣
｢あっ!?｣
もうダッシュして来る私達に怯んでしまいましたのでしょうか、左手からカードが落ちてしまいましたわ。
｢｢｢はぁぁぁぁぁ!!!｣｣｣
私達はカードに飛び付きましたわ。
そして結果は………
｢やりましたわ!!｣
｢……くぅ～｣
｢……悔しいです｣
お二人には悪いですけれどもこれで卓也と二人っきりになれますわ!!
｢あれ？｣
しかし冷静になって辺りを見渡すと重大な事に気付いてしまいましたわ。
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