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「くっ…迂闊でした。私が気にせずにいれば…!」
風紀委員長は奥歯をかみしめる
「まっ、俺らの行動に違和感を覚え俺らに策があると思わせて身辺調査をさせるのが目的だったからな。」
「だがいくら作戦の為とはいえわっかているのに後を付けさせるのは気分のいいものではなかったがな。」
凜の言葉に他の奴らもうんうんと頷く
「尾行すらバレバレとは…、!ですがもし私があなた方の行動を無視していたらどうするつもりだったのですか?」
俺は一度ハァとため息をついてからポケットから四つ折りにされたA4の紙を取り出しポイっと投げ渡した。
「これは…依頼の満足度調査…いったいこれがなんだというのですか?」
依頼の満足度調査とは、依頼人に依頼終了時に5段階の評価を付けてもらいそれらを集計し一件辺りの平均を出したものだ。
今回は生徒会と風紀委員会と別々になっている。
「いいから見てみろ」
「…これは!?」
「気がついたか」
「私たちが4.0点に対してあなた方は4.6点!?」
「あぁそうだが、それだけじゃない下についているコメント見てみろ」
「…!?私たちの所には何も記載されていなのに対してあなたたちの所には好評ばかり!?」
「そっ、俺らは依頼一つに対し必要以上に行った。わからりやすく言えばお前らが100%の達成率の所俺たちの達成率は120%だったてわけだ。しかも依頼は決して対決の時だけでなく依頼はこれからもあるはずだから、これも口伝えで広まったんだろ。」
「あなた方の方が何枚も上手でしたか…。参りました私たちの完敗です。よって約束通り私たち風紀委員会はこれからも学校の風紀を守りつつこれからはあなた方のサポートもしていきます。」
ここでふぅと一息ついてから
「…ですがあなた方生徒会が不祥事を起こせば私たち風紀委員会が厳正に処罰するのでそこをお忘れなく」
「あぁ、肝に銘じておこう」
これには凜が応える
「それでは生徒会のみなさん失礼します。」
風紀委員は風紀委員長に続き全員教室を後にした。
これにて生徒会vs風紀委員会のボランティア対決の幕が降りた…。
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