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  彼女が流しているのであろうラジオから聞こえてくる第二種人類の声が煩わしい。 二つ目の悩みがなし崩し的に難なく解消されても、他のはそう易易とはいかないのだ。 三つ目は、長年付き合い続けてきた俺の第二種人類への嫌悪感。 部屋の最奥に陣取るああああああぁーきほぉさんに対して、俺はそこから最も遠くに位置する入口付近――なんなら、入口の扉がフルオープンされていて、いつでも逃げ出せるように半身が外にある状態だ。 まさに仮入部の俺に相応しい在り方だけど、あ、アッキーはこれが許せないようで、此方の様子を注視していた。 「私が君の命を脅かす確率はどれくらいだと思う、明智くん?」 もしかしなくても、この人、語尾の明智くんを気に入ってるよな。 「命を脅かす確率とか、物騒だぞ」 「正解を教えてあげよう。君が東京○学に受かる確率より低い。つまり、限りなく零だ」 わお、だったら安心だ。 「失礼だな、おい」 「本当にそうだろうか」 「なにが?」 部長は社長机に両肘を乗せて、結んだ手の上に顎を置き、神妙な顔をする。 よくわからないが、俺は踵を返そうと思った。 「なぜ、君の学力を知らない筈の私が、君は絶対に○大に受かれないと言い切れるのか」 「な、なぜだ?」 「君は失礼だと言ったが、私は最初から失礼を働いたつもりは微塵もない。簡単な言葉遊びだよ、明智くん」 「ごくりごくり……」 俺は先ほど購買で仕入れてきた飲料:G(G○kuriスイートパイン味)を口に含む。 「どんなに聡明な人間でも、東○に受かることはできない。そうだろう? この世界にはもう大学受験のシステムなんてないのだから」 ニヤリとする秋穂さん。最高のドヤ顔をしているところ申し訳ないのですが、上手くも面白くもないです。 俺は迷わず踵を返した。その後、秋穂さんに物理的に呼び止められて、俺はあえなく御用となった。 気絶したって事です。
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