プロローグ

2/21
前へ
/1120ページ
次へ
 ひょっとして…ある時を境に…人類は不老不死の夢を捨ててしまったのだろうか?  これは、ある意味で正解。ある意味で不正解。あたりまえか?  元々不老不死など、庶民が真剣に夢見るようなことではなかった。  アナタだって、毎朝起きる度に「よーし、今日も不老不死目指して頑張るぞっ!」なんて気合いを入れたりはしてないでしょ?  しかし、それでも巨万の富や一国の主などの権勢を極めた者たちや、貧しくて才能も無くても自己愛だけは異常に強い困ったちゃんなど…どの時代にも絶えることなく不老不死を希求して止まない者は必ずいるものだ。  なるほど!…つまり、その一部の者たちだけが不老不死を独占していて、下々のその他大勢にまで不老不死が行き渡っていないから平均寿命が短いままなのか!?  ブブーッ!(不正解の音)  残念。色んな意味で…。  少なくとも2206年時点では、誰一人として不老不死の秘術?を手にした者はいない。  それは何故か?  そろそろ解説を始めないとアナタたちが怒りだしそうなので、理由を述べていこう。 ・・・
/1120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

386人が本棚に入れています
本棚に追加