前書き

14/36
前へ
/40ページ
次へ
そしてまた流れ出す人の名前。 明日の犠牲者だと? それはつまり明日、時間的には今日死ぬ人間の名前だというのか? なんなんだこれは、なんの予言なんだ。 知らない名前が流れる、歳はまちまち。 寿命で死ぬ人間もここに流れるということか。 「なんなんだよこれ……」 光輝はそろそろ怖くなってきた。 だがなぜか目を離さずにはいられなかった。 それが何故だかはわからない、本能的な物なのだろう。 そして、すべての名前が流れ終え。 『以上、明日の犠牲者でした。 NNN臨時放送を終わります、おやすみなさい』 その言葉と共にプツンと何かが切れた音がして、またあのカラーバー画面に戻った。 まさか毎日あんな放送をやっているのか? だとしたら何のために? なんの意図があってあんなことを? わからない、わかってはいけないような気がする。 この放送は何人の人間が見ているのか? 都市伝説であるなら見ている人は少ないとは思うのだが…… 「酷い物をみたな……」 気分が悪くなった光輝、そのままベッドに転がり込み寝ることにした。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加