俺はお前のアンデットだから・・・

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信夫がサンスクリット達を撃退してから早三ヶ月が経過していた。 寒かった冬も終わり、今では膨らんだ桜の花びらが今か今かと開花の時期を待ち構えている。 あれからというもの、魔物は一向に現れず、文の話に因ると今あらゆる平行世界で魔物が姿を消しているらしい。 そんな感じでひっかかる点も多々あるが、信夫達は実に平和な日々を過ごしていた。 「あ゙あぁ~今日から学校とか怠っ・・・」 この物語の主人公、床野 信夫(とこの のぶお)は猫背でいかにも面倒臭そうに学校へ向かう。 諸事情あってアンデットであり、魔物から体を狙われている。 念のため述べておくが、決して性的な意味ではないので御安心いただきたい。 不細工で運動音痴、それでいて卑屈という大方主人公からは掛け離れた人物ではあるが、事実そうなので仕方ない。 「もぉ~もうあたし達も高校三年生になるんだからしゃきっとしなさいよね」 その隣でまるで母親の様な事を言っているブロンドで長髪の美少女が、アリス・H・デットマンだ。 ひょんな事から異世界からやって来て信夫と出会い、なんやかんやで彼女になった死霊使い(ネクロマンサー)だ。 因みに信夫をアンデットにした張本人でもある。
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