一匹狼

息吹と和芭

…――――

｢息吹っもし弟がいたらどぉする？｣

｢俺に弟？ありえないよっお母さん一昨年死んだのに｣ﾊﾊﾊ

母さんが死んだと聞かれたのは俺が３歳のとき

｢そぉかっそぉだな｣ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

複雑な顔をした親父を忘れなかった

｢お父さんっ何見てるの？｣ﾋｮｺｯ

｢いっ息吹っ｣

親父が持っていたのは写真だった

｢綺麗な赤ちゃんだねっ｣ﾜｧ

見ていたのは濁りのない金色の髪の赤ん坊だった
目はつぶっているから寝ているところだろう

｢綺麗か･･･｣

｢お父さん？これ誰の赤ちゃん｣

｢この子か？･･･海外･･･そぉっお父さんの海外の友達子供だっ｣

焦っていた
知ってはダメな感じだったから聞かなかったが今は後悔している

｢会いたいなぁ｣

｢会えないよっ｣

親父は切ない顔をしていた

――――…

｢写真ごしだと15年ぶりか｣

｢･･･｣ｽｩ

ｶｻｯ

―兄弟です―

｢親父の奴め･･･シバく｣

母さん何処居るんだろっ
居たらこいつの事について話して貰わないと

｢でなきゃこいつに病院連れていく｣

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