五日《彼》は旅立った

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今日は彼の誕生日、これから寒さも厳しくなるであろう冬の朝。 彼は望んだ、異世界へ行く事をそして絶望した。 叶わない夢であると。 「この世に産まれ18年がたとうとしている、今日は俺が産まれた日。 そして母さんが死んだ日だ。」 彼の母親は彼を産むと同時に力尽きてしまった。 今日のこの日は彼にとって産まれた瞬間から悲しい日となってしまっていた。 彼はその後、親戚の家をたらい回しにされたあげく孤児院に入れられた。 本来、彼を引き取るべき父親は母親が死んだショックにより行方を眩ましていた。 最近では孤児院での生活にもなれ始め、友達も出来た。
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