再会は悲鳴と供に

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「へぇー、確かにお祭りみたいですね。」 「フフフ、浅葱ったら本当に子供みたいなんだから。」 仁和寺に近づくにつれて、屋台がポツリ、ポツリと立ち始め、仁和寺が見えるころになると、その賑わいはまるで天神祭かと思うほどになっていた。 これで例年よりも少ないというのだから普通の時にはどれくらいの屋台が出ているのか疑問に思うところだ。 浅葱は祭事態にあまり行かないため子供のように目をキラキラとさせてもの珍しそうに屋台を見ている。 <おぉ!浅葱!飴細工だ!あっちはたこ焼きだ!!> そして、白夜も同じように目を輝かせている。 二人とも祭りとはほとんど無縁の人生を送ってきたのだ。つい子供みたく喜んでしまうのは仕方のない事である。 「お嬢様、早く行きましょう!」 浅葱はそういうとお空の手をとる。 「え、ちょっ…浅葱?」 浅葱は祭りに気を取られて気がついていないが、お空はいきなり手を握られて慌てる。 普段の浅葱なら絶対にお空の手をとるなんて大胆な行動ができるわけがない。 (<後で、死ぬほど後悔するんだろうなぁ…。>) 比較的また落ち着いていた白夜は後で浅葱がやってしまったと頭を抱える姿を想像して、一人<ケケケ>と楽しげに笑った。
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