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「春樹様、お時間にございます」 スーツに着替えネクタイの長さに納得いかず 苛々している僕を家政婦が声を掛ける。 「………上手く出来ないんだが 幸は出来るか?」 僕を呼んだ家政婦の幸に話し掛ける。 「はい………それでは失礼致します」 幸はそう言うと僕の前に立ち ネクタイを結び始めた。 「春樹様……明日より私はお暇頂きますが、後の事は私が指導しました家政婦がお世話差せて頂きますので どうぞ宜しくお願い致します」 幸は僕が物心付いた頃から 身の回りを世話してくれていた。 もう年だからだろう 明日には辞めるのだ。 ,
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