プロローグ

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白い壁に白い天井。 システムキッチンを合わせて12畳程の洋室には、70型の液晶テレビが壁に張り付けてあり、真ん中にはガラス貼りのテーブルがある。 その脇の黒いソファに鎮座する私は、焼酎の入ったグラスを片手に液晶テレビを凝視していた。 「電気ウナギも停電するのか」 「…何言ってるの桜」 後ろから話しかけてきたのは、洗い物を済ませた旦那様…誠だった。 片手に缶ビールを持ち、私を見つめる目は笑っている。 薄茶色の髪と瞳を持ち、すっと通った鼻筋に妖艶な唇を光らせ、180㎝もあるすらりとした肢体の彼は、今日も一分の隙もなく美しい。 「いや、いくら電気ウナギとて500から860ボルトを放電し続けると停電して、充電するまでに時間がかかるんだってさ」 たった今、テレビでやっていた内容を誠に告げる私。 「そうなの?というか、電気ウナギって、何で電気を発生させるの?」 純粋な彼は、流す事なく思った事をそのまま聞いてくれる。
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