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ビュッー…
鎌が風を切る。
あー、俺ここで死ぬのかよ。
慧がそう思った矢先
バンっ
「ぐわぁぁぁ」
鋭い音と共に悲鳴が響いた。
恐る恐る目を開ける。
死んでねぇ。
まずもって、痛くない…
それどころか、デュークが苦しがっている。
どういうことだ?
確かに俺が切られたはずなのに。
「貴様ぁぁ、もう許さん」
デュークの目つきが変わった。たぶん、猛烈に怒ったんだろう。
「死ねぇー」
デュークが慧に向かって鎌を振り下ろす。
ーヤバいっ、今度こそ終わりだ。
そう思った瞬間、慧の身体が無意識に動き、鎌を避けた。そして、流れるようなしなやかな動作でデュークを剣で斬りつけた。
バチッー
慧の剣とデュークの鎌が火花を上げてぶつかり合う。
「二度も同じ様にいくと思うなよ」
「俺に逆らうな」
慧の目が赤く光った。
「俺の命令は絶対だ。」
慧の言葉に操られたようにデュークの動きが一瞬止まった。
その瞬間を見極め、慧が切りかかる。
キンッ
「がはぁっ!」
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