「凛」という存在の本質を。

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えぇ、えぇ、そう思っていた瞬間もありましたよ。 でもね、時に簡単に現実はもどってきてしまうんですよね。 はっとして、自分の顔が急スピードで真っ青になるのに気付いた。 でもさっきの、教師への落胆は変わらない。 顔が真っ赤なホストと、真っ青な俺。 そして、無表情な先生。 巷で言うカオスな場面に、俺は青すら抜けて顔が白くなるのではないかと心配になった。 が、そんなわけもなくいつも通りの肌だった。 しかし、その状況を壊したのは以外にも、他の先生方だった。 「なんだね」 「入り口で」 「ええと。どうしたんだい?」 のそのそと熊のように英語の先生や見たことのない先生が集まってきた。 「話を聞くあたり、この子いじめられているみたいですよね」 「!ちょっとそれは簡単な話ではないですね」 「そりゃあ、そうですよ」 熊のように行動は遅いが、聞き耳だけはしっかり立てていたらしい。 今にも、会議を始める勢いだ。 大きなことになってしまうのだろうか。 俺は少し怖くなって女の先生を見上げてしまった。 「ですね、簡単な話ではないですよね、それで担任の先生にご報告をしていたのですよ」 そこには、この学校の古株の先生と話す女の先生が。 「それはごくろうでした。さて、八神先生。ほら、お願いしますね。彼のこと一番知っているのは八神せんせいですもんね。」 「・・・・はい。」 「じゃあ、こっちは彼の身辺を調べてみますよ。あ、彼の名前はなんですか?」 そう、古株先生がふと言った言葉にこの場所が一回凍りついた気がした。 えっと、そうホストが言って後ろで女の先生がニコニコ。 もっと凍りついた。 ぱらぱら、ぱらぱら。 しばらくして俺の名前を生徒名簿で探し出し始める。 でも、もうその時には、職員室は空気が変わっていた。 「ハァ・・・名前もわかりませんか。八神先生、お話があるのはもちろんわかっていますねね。きなさい。」 古株先生が無表情できっぱりと言ったのを見て、初めて俺の方に運気が風と共に到来したのではないか。 俺はそう初めて、思って、涙腺が緩くなったと、目を隠した。
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