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姉ちゃんとはしゃいでいたことにより遅刻することがほぼ完璧に決定事項となった今、急ぐことにこれと言った意味はないのだが、やはりなんだか急ぎたくなってしまうのは学生の性だろうか。 普段の通学時間なら人で溢れ帰っている筈の道には既にほとんど人が居らず、明らかに通常学生が登校すべき時間を過ぎていることを雄弁に語っている。 学校へはチャリで全力を出せば大体15分そこらでつくが始業まであと2分だとデジタル表示の腕時計が無情に告げていた。 もう少しスピード出すか。 ペダルを深く踏み込む。 自転車は逆らわず速度をあげた。
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