前夜

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「お姉ちゃんはさ、正直言って、似合うのだけだったらこの中の何を選んでも似合うよ。」 だったらどれでもいいというわけには行かないしなぁ~。 「ん~~~…制服姿としか知らない彼に、インパクトを与えたいよね。 『スゲー!愛ってこんな私服も似合うんだ!!』って。 そのための奇策もあるの!奇策士 愛よ!」 「…分かる人には分かるパクリネタはおいといて、 お姉ちゃんの彼氏ってそんなテンション高い人だっけ?」 「口には出さないけど、頭の中では人一倍おしゃべりな人だよ」 「…性格の悪い根暗な人?」 「そんなことないよ!明るいし!ただ相手の気持ちを考えてから発言してるだけだよ!」 「フーン…。正直、私にはあの人の良さが分かんないなぁ~。 学校帰り、家に勉強しに来ているから会ったことあるけどさ、 顔もパっとしないし、お姉ちゃんよりも背が低いし…無口だし…。 お姉ちゃんがバレンタインに告白したんだよね?好きになったキッカケってなんなの?」 「それはね………」
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