10人が本棚に入れています
本棚に追加
初めて見た時は、すごく気味が悪くて、お祓いに行こうかなんて真剣に考えたりもした。
でも、変な話だけど、こんなのに俺は愛着がわいてしまったらしい。
今も満員の車内の中までついて来て、潰されてたコイツに
『おい…、大丈夫か?』
なんて小声で話し掛けている。
コイツ鈍臭いんだよなー、木に引っ掛かったり、目前でドアを閉められたり…
「すっ…!」
「すみません…っ!!」
背後から俺に声をかけてるような女の声が聞こえたので、振り返ると、
「あの…!!
見えているんですよね…?」
俺の腕を必死に掴む女子。
その子は、ハート型の物体に指を指して
「それっ、私のなんです!」
「私のハート、返してもらえませんか!」
持ち主が現れた。
最初のコメントを投稿しよう!