持ち主

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そのまま立ち話という訳にもいかない気がして、近くのファーストフード店に場所を移動した俺たち。 「お時間頂いちゃってすみません…。」 少しオドオドとしている持ち主。 「そんなに、かしこまらなくても良いのに。」 同じ学校の制服… …ああ、特別進学科か… 頭が良いんだなー。 しかし…、どっかで見た顔……。 じっと見てたら、真っ赤になって、うつむいてモジモジし始めた。 「あ…! 分かった!俺たち一度会ったことあるよな?」 「え…っ!!」 持ち主は、少しびっくりして顔をあげた。 「先週!ほら、落とし物したろ!」 「……はい! そうです。その節はありがとうございました。」 ペこりと笑顔で頭を下げた。 「いいって。 しかし、偶然ってあるんだなー。」 「……」 ニコニコ笑ってるけど、元気がない感じがする。 気のせいか?
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