夢々

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僕の名前は桜井和人。歳は18。 高校は卒業したばかりで今は春休み。大学も決まってる。 「和人ー。いつまで寝てるのよ、もうお昼よ。春休みだからっていい気になってないでもう少しシャキッとなさい」 「はいはい…。分かってるよ、母さん」 あくびをしつつ答える僕に母さんは少し苛立った顔で昼ごはんを用意する。 母さん…と言っても本物の母親ではない。僕が高校入学の時に両親から打ち明けられたことだが、なんとなく分かっていた。 顔は父さんにも母さんにも似てないし、雰囲気も全然違う。 僕の本当の両親は僕が3歳の時に事故でなくなったそうだ。 行く先がなくなった僕は一度施設に預けられそうになったが二人が引き取ってくれたらしい。
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