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幹宗がバスの中から戻ってきた。
「幹宗、たくさん血抜かれたか?」
「あぁ、ざっと二リットルは抜かれたんじゃないのか?」
これはこいつなりのボケらしい。
「二リットル抜かれたら死んでるぞ。つか人間の体に二リットルも血なんてあったか?」
そんなどうでもいい議題について話していると。
「前田望さーん」
またナースの声が聞こえてきた。
「あぁ、次は俺だったか…」
そう言ってバスの中に入ろうとすると。
「あばよ、前田。せいぜい俺と同じ苦痛を味わうがいい」
幹宗が恨みのこもった声で言ってきた。
「お前がなにされたか知らんが、俺は血を抜かれに行くだけだぞ」
そう幹宗につげバスの中に入っていった。
バスの中は意外と広く、まるで一つの部屋のような感じがした。
バスの中には医者とナースが二人ほどいた。
記録係かなにかだろうか?
そう思いながら医者の近くにある椅子に腰をかけた。
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