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『ドライバーを返してほしければ本社まで来て会社を継げ』
手紙にはそう書かれていた。
(そこまでして俺を取り戻したいか・・・・・親父!)
明は壁をドンと殴る。
一体幼き頃の親父はどこ行ってしまったのか?
確かに昔から様々なことを習わされつらいときもあった。
しかし親父はいつも時間を作り明に会ってくれた。
IWBCの黎明期から祖父の幸吉と共に懸命に会社の経営をつなぎ止める。
それこそどんなに大変だったかも明は知っていた。
大人になってから知ったのだが父総一郎は何度も過労で倒れたが明には伝えずさらには懸命に時間を作り明に会ってくれた。
そんな父はもういないのかと思ってしまう。
明らかに変わってしまった。
(親父・・・・・・どうしてだよ・・・・・)
明は床を殴りつけた。
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