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8月22日 AM9:00
職人の街の優里の家
「なあ友治・・・・・おめぇ、なんか最近無茶してないか?」
「え・・・・・なんで?」
優里の父、立川 厳に友治はスパナを渡しながら言った。
「なんかな、このバイク・・・・・アースウィングか、このパーツのすり減り具合が激しいんだよ・・・・・」
老眼鏡を上に動かしながら厳は言う。
「でも確かこのバイクは運動性能とか重視で作ってくれているんでしょう。だったら大丈夫なんじゃ?」
「たしかに無茶しても大丈夫なんだがよ。それだけ無茶するとバイクの寿命も縮んでいくんだよ。やっぱり大切に使えば長く使えるんだ」
「へえ・・・・・そうなんだ・・・・」
「ふう・・・・ダメみたいだな」
厳は立ち上がる。
「えっ・・・・ダメって廃車?」
「違うよ。奥の方の部品もいくつかいかれちまっているんだ。だからエンジン自体を分解・・・・・・・・つまりオーバーホールしなくちゃいけねえってことだ」
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