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開戦1日目_深夜
昼は灼熱.
夜は極寒のアメリス熱砂地帯の寒空の中
帝国の猛攻に耐えたグレイバー砦は明日の戦.
二日目に向け
兵士達が砦の至る所で雑魚寝をしている最中だった.
傍らでは.
静かに焚き火の燃えかすがゆらゆらと夜空に消えていく.....
............
.....。
「う~さむ…」
歩哨の一人が砦より2km程進んだ敵軍夜営地を
身震いしながら眺める.
ワッハハハ!
イイゾー!!!
「煩い奴等だな…」
夜営地から砦まで聞こえてくるバカ笑いに若干イライラする兵士は.
「さっさと帰れよ!
…まだ灯り?」
愚痴を吐き捨て.
フイに振り返った先で
目に映る灯りに釘付けになり一言呟く.
「執務室か…」
砦内で唯一灯りが灯る
執務室が気になったのだろうか.
抜き足.差し足で
寝静まった者達の合間を歩く.
グガァ…
ゴァァァ…
勿論.
寝静まった者を起こさずにだ.
ゴン…
ギャ!?
訂正.
蹴散らしながら執務室に向かって行くのだった...
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